こんにちは。「内装資料館ドンピシャマート」ライターチームです。
壁紙は、内装のなかでも部屋の印象を左右する重要なポイントです。しかし、壁紙に関する知識がなく、どのような壁紙を選択すればよいかが、わからない人も少なくありません。この記事では、壁紙の主な種類をはじめ、メリット、デメリット、機能について解説します。壁紙選びに悩んでいる担当者は、ぜひ参考にしてください。
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壁紙の役割と重要性
店舗の内装において、壁紙は相手に与える印象を大きく左右する重要な要素です。選択する壁紙の種類によって、明るい、落ち着いている、個性的であるといった印象を演出できます。壁紙を選ぶ際は、あらかじめ決めた店舗のコンセプトに合うものを選択しましょう。
汚れがつきにくい、カビが発生しにくいといったことも、快適な環境を整えるために押さえておきたいポイントです。店舗の形態に応じて、必要な機能を備えた壁紙を選んでください。
主な壁紙7種類の特徴とメリット・デメリット
一般的に使用される7種類の壁紙について、それぞれの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
ビニールクロス
ビニールクロスは、現在日本にある住宅の大部分で使用されている、オーソドックスな壁紙です。塩化ビニール樹脂が主原料で、ビニールシートの裏側に、紙などでできた施工用のシートを裏打ちして作られています。
ビニールクロスの主なメリット
ビニールクロスの強みとして、価格の安さや耐久性の高さが挙げられます。また、多様な細工処理が可能なため、デザインが豊富な点もメリットです。予算を抑えたい人にとって、ビニールクロスは心強い味方になるでしょう。
ビニールクロスの主なデメリット
ビニールクロスは、工事の際に使用する接着剤に、有害物質であるホルムアルデヒドが含まれている場合があります。現在はホルムアルデヒドに対する規制も設けられていますが、健康上のリスクがある点は理解しておきましょう。
オレフィン系クロス
オレフィン系クロスは、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂を主原料に作られた壁紙です。性質はビニールクロスに似ていますが、有害物質が少ないため、ビニールクロスの代替品として普及しました。
オレフィン系クロスの主なメリット
オレフィン系クロスは、汚れに強く水拭きもできる点が強みです。表面強度も高く、傷つきにくいため、メンテナンスの手間もかかりません。また、処分する際に有害物質がほとんど発生せず、身体面や環境面に優しい点もメリットです。
オレフィン系クロスの主なデメリット
オレフィン系クロスは、ビニールクロスと比較すると、一般的な壁紙ではありません。そのため、全体的な価格が、やや高く設定されています。また、施工に対応できる業者の数も限られているため、工事を依頼する業者探しが難航する可能性もあります。
布クロス
布クロスは木綿や麻などの自然素材、ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維を、紙で裏打ちして作られた壁紙です。全体的に高級感のある仕上がりになりやすいため、主に美術館やホテル、旅館などで採用されています。
布クロスの主なメリット
高級感と重厚感もあり、織り込み模様や凹凸のあるデザインなど、上品なイメージを相手に与えられます。頑丈で破れにくく、通気性にも優れており、基本的に自然由来の素材を使用しているため、健康や環境にも優しいというメリットがあります。
布クロスの主なデメリット
布クロスのデメリットとして、凹凸がある商品が多く、吸着した汚れを落とすのが困難な点が挙げられます。ホコリも付着しやすいものの、水拭き掃除はできないため、掃除をする際は、必ずはたきを使用しましょう。
紙クロス
紙クロスは、その名の通り、紙を主原料に作られた壁紙です。使用される紙の種類は、和紙をはじめパルプや再生紙など、さまざまです。欧米ではオーソドックスな壁紙で、日本でも海外から輸入した紙クロスが使用されています。
紙クロスの主なメリット
紙クロスを使用すると、上品かつ高級感のある内装に仕上がります。和紙のクロスの場合、柔らかな印象も与えられるでしょう。天然素材で作られているため、環境に優しい点や吸音性や通気性に優れている点も、高く評価されています。
紙クロスの主なデメリット
紙クロスは膨張、収縮すると目地が目立ち、時間経過で剥がれてしまうケースがあります。商品によっては水拭きができず、手入れがしにくいというデメリットがあります。壁紙自体が薄く、貼りつけの難易度が高いため、工事を依頼する際は、紙クロスが得意な業者を選ぶ必要があります。
木質系クロス
木質系クロスとは、薄めにカットした木材を使用して、紙などのシートに裏打ちする壁紙です。木材の箇所に銘木を用いたもの、コルクを用いたものの2種類があります。
木質系クロスの主なメリット
木質系クロスを使用すると、温もりのある空間作りができます。デザインも豊富であるため、ナチュラルやカントリー風の内装にしたい場合におすすめです。また、調湿機能があり、室内の湿度を快適に保てる点も強みです。
木質系クロスの主なデメリット
木質系クロスの欠点として、価格の高さが挙げられます。耐水性も低いため、トイレやキッチンなどの水回りに使用するのはおすすめできません。天然素材であるため、部分的に張り替えたい場合には、同じ模様を探すのが難しい点もデメリットです。
珪藻土クロス
珪藻土とは、水中の植物プランクトンの化石が海の底に溜まり、堆積して生まれたものです。珪藻土クロスはザラザラとした手触りが特徴で、室内が塗壁風に仕上がります。
珪藻土クロスの主なメリット
天然素材で作られた珪藻土クロスは、屋内の湿度を一定に保つ調湿性や、消臭効果が高いことで知られています。防カビ性能や防汚性能に優れているものもあり、快適に過ごしやすい空間を保つ効果が期待できるでしょう。
珪藻土クロスの主なデメリット
珪藻土クロスの欠点として、カビが繁殖するリスクが高い点が挙げられます。そのため、除湿をする、換気をするなど、カビが発生しにくい環境作りを心がけなければなりません。また、表面に凹凸があるため、汚れが残りやすい点もデメリットです。
漆喰クロス
漆喰クロスは、サンゴ礁を原料とする自然由来の石灰を使用した壁紙です。珪藻土と比較すると、鮮やかではっきりとした色合いが特徴で、部屋の印象にアクセントを与えられます。
漆喰クロスの主なメリット
漆喰クロスの強みとして、耐久性の高さが挙げられます。適切な手入れをすれば、経年劣化を軽減することも可能です。その他の利点として、不燃材料であるため防火対策になる、ホコリやゴミが付着しにくく、手入れがしやすいなどがあります。
漆喰クロスの主なデメリット
漆喰クロスは、あくまでも壁紙であるため、漆喰の塗り壁ほど調湿や消臭性能は高くありません。また、塗り壁に比べると見劣りする、水に弱いため水拭きができない、価格帯が高く設定されているなどの欠点もあります。
壁紙が持つ6つの機能
壁紙には、さまざまな機能性を持つ商品があります。どのような機能であるのかについて、代表的なものを6つ解説します。
ニオイを軽減「消臭効果」
壁紙には、室内の嫌な臭いを緩和する効果が期待できるものがあります。キッチンやトイレなど、臭いが気になるエリアにおすすめです。消臭効果の持続は、5〜10年程度が目安であるため、定期的な貼り替えをする必要があります。
衛生的な「抗菌・防カビ効果」
抗菌・防カビ効果が備わった壁紙は、その名の通り、菌やカビの増殖を防ぐ効果が期待できます。洗面所やトイレといった、衛生面が気になる場所や、飲食店の内装に使用する壁紙に向いているといえるでしょう。
破れにくい「耐久性強化」
壁紙のなかには、耐久性を強化されたものがあります。特殊な加工によって傷がつきにくく、かつ破れにくくなっています。廊下をはじめ、人通りが多く、傷みやすい場所に使用するのがおすすめです。
汚れがつきにくい「防汚効果」
トイレやキッチンなど、汚れやすい場所には、防汚効果がある壁紙を使用するのがおすすめです。特殊なシートやフィルムを加工し、クロス部分と合わせて防汚効果を高めているため、汚れたときも水拭きや中性洗剤などで簡単に落とせます。
湿度を保つ「吸放湿効果」
屋内を常に快適な湿度に保ちたい場合は、吸放湿効果がある壁紙を取り入れましょう。室内の湿度が高くなると水分を吸収し、低くなると放出するため、高温多湿の環境でも結露やカビの発生を抑制します。
癒しの空間「マイナスイオン効果」
近年は、天然鉱石が配合された、マイナスイオンを放出する壁紙も登場しています。マイナスイオンにはリラックス効果やストレス軽減効果があり、空間の癒し効果もさらに高まるでしょう。
壁紙の安全性の指標
最後に、壁紙を選ぶ際に参考にすべき3つの安全性の指標について解説します。
Fフォースター
Fフォースターとは、JIS工場で生産される製品に表示が義務づけられている、ホルムアルデヒドの排出量を示すものです。ホルムアルデヒドの発散量が一番少ないとされる、規格の最上位は「F★★★★」と表記されます。誰もが安心して利用できる店舗づくりのためには、予算の範囲で「F★★★★」の製品を使用するのをおすすめします。
ISMマーク
壁紙をはじめとする、インテリア材料の品質や環境の安全に関する規格がISMマークです。一般社団法人日本壁装協会が1995年に制定した自主規格で、製造段階や流通段階など、5つの段階ごとに規格が設けられています。化学物質の発散を最小限に抑えた壁紙であると認定された場合のみ、ISMマークの表示が許可されます。
参考:ISM壁紙とは?| -ISM- 日本壁装協会
SV規格適合品
SV規格適合品とは、壁紙製品規格協議会が設けた、壁紙の品質基準に関する自主規格です。安全かつ健康で、快適な暮らしを営める環境づくりに適した壁紙製品の供給を目的に制定されました。ホルムアルデヒドや塩化ビニルモノマーなどに関する規格値を設け、製品検査で安全が証明された壁紙にのみマーク表示が許可されます。
まとめ
この記事では、主に使用される7種類の壁紙について、それぞれの特徴、メリットとデメリットそして6つの機能について解説しました。壁紙は種類によって異なる特徴があるため、使用する場所や、店舗のコンセプトに合わせて選択しなければなりません。
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執筆者名:吉田 浩